本宮一中ニュース(H29年度~)

2017年5月の記事一覧

「走姿心現」 いろいろな姿に、その人の心が現れます 

第2学年通信「スクラム」(平成29年5月12日発行)から
                                                                   
 ゴールデン・ウイークが幕を閉じました。生徒の「生活の記録」を見ていると、部活動の充実した様子と共に、家族のふれあいがたくさん記載されていました。すばらしいことだと思います。子どもの成長と共に、「親離れ」「反抗期」等のことが脳裏に浮かびますが、子どもは親や大人からの温かいふれあいを待っています。口答えや服装の乱れ等は、声をかけてもらいたいというアピールの一つであると言えるでしょう。ぜひ、お子さんの姿を見つめていただき、激励や賞賛、ねぎらいの言葉をかけていただきたいと思います。それが子どもの大きなエネルギーにつながります。
 4年前の夏の甲子園大会は群馬県の前橋育英高校が優勝しました。前橋育英高校の座右の銘は「凡事徹底」です。遠隔地からの入学者が寮で生活していますが、寮生の全員が毎朝15分間、寮の周りをごみを拾いながら散歩します。「ごみを拾うのは一つの気づき。野球でも相手の変化に気づくことができる」ことがねらいです。選手も「いつもと同じ生活ができて、気持ちが穏やかになって、それが甲子園でのプレーにもつながった」と話しています。「凡事徹底」は前橋育英高校の優勝により人々に浸透し、今年の本宮一中生徒会のスローガンになりました。 
 先日、県北地区の高校野球を見に行きました。教え子や他の中学校を卒業した生徒がどのように成長しているのか、とても楽しみにしていて、都合がつけばできるだけ球場に足を運んでいます。ある高校の保護者がそろいのTシャツで応援していましたが、その背中には「走姿心現」とプリントされていました。「走る姿に心が現れる」という意味なのでしょう。辞書には載っていないでしょうが、深い言葉だと思いました。前向きな気持ちで活動しているときと、嫌々活動しているときの態度は全然違うと思います。かつて勤務した学校の女子バレー部が全国大会に出場しましたが、部員は帰りの学活が終わると体育館まで走って移動していました。少しでも活動時間を長くしたいという気持ちの現れでしょうし、テンションを高くして練習に取り組みたいという気持ちの現れだと思います。重い足取りで活動場所まで移動するのとは大きな違いがあります。
 これは「走る」姿だけではないと思います。毎日の生活のあらゆる姿に、その人の心が現れているのではないでしょうか。ひたむきな姿に感動するのは、表面だけでなく、その人の内面から輝く美しさに心が動かされるのです。だから周囲の人も、その人のために何とかしたいという思いを抱くようになるのです。授業中も瞳を輝かせて、たくさんのことを身につけようという姿勢の生徒と、ひじの上にあごが載っている生徒との間には雲泥の差があります。このことを意識して、今後の中学生としての生活を充実させて、豊かな人生を歩んでほしいと思います。 
                                                                        
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